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ルーブル美術館展~コルテオ① [美術鑑賞]

先週の土曜日でした。
あいにくの冷たい雨でしたが
夫と息子と3人でコルテオを観に行きました。

コルテオは4時半からで
息子とは3時半に原宿駅で待ち合わせ。

せっかく東京に行くんだし
夕方だけじゃもったいないから美術館にでも行こうよ。

雨降りなので、駅から近い国立西洋美術館へ。
今「ルーブル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」開催中です。

美術館では、いつも夫はさっさと観て歩いて
外に出て喫煙コーナーで休憩。

私は、気に入った作品は結構時間をかけて観てしまうので、夫とは大分時間差が出てしまいます。

以前は気を使って早く観て回りましたが
最近は遠慮せずゆっくり観ることにしています。
実物を観れるってことは貴重だものね[ぴかぴか(新しい)]

ただ、この展示は宗教画が多く
キリスト教徒でないせいか後半は飽きてしまい、夫との時間差は過去最小。

その中でも興味を惹かれた作品は何点かありました。

IMG_0004.jpgレンブラント・ファン・レイン
「縁なし帽をかぶり、金の鎖をつけた自画像」
タイトル長い・・・
レンブラントの代表的な作品。
光と影、顔の表情がとても人間的です。


IMG_0005.jpgフランス・ハルス
「リュートを持つ道化師」
道化師の表情がいいですよね。
どんな曲弾いてるんでしょう♪



IMG_0003.jpgヨハネス・フェルメール
「レースを編む女」
昨年夏にフェルメール展がありましたが、この作品は来ていなかったので、お目にかかれて嬉しい[ハートたち(複数ハート)]
フェルメールの絵はとてもリアリティを感じます。
光が当たっている部分やレース編みをしている手元や糸のあたりなどは実にはっきりと描かれて強調されてますが、手前の部分や髪の毛の影の部分など省略の仕方も巧みです。
「強調と省略」が見事だと思います。

IMG_0001.jpgクロード・ロラン
「クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス」
陽の光がすごーい。
実物は、前に立つと感動です。



IMG_0002.jpgアラールト・ファン・エーフェルディンゲン
「山岳地帯の川、スカンディナヴィアの景観」
壮大な風景画。
これを観て風景の構図を勉強すべし[ダッシュ(走り出すさま)]



見るは易し行うは難し・・・。




「セザンヌ主義」か「スザンヌ主義」か [美術鑑賞]

「セザンヌ主義」~父と呼ばれる画家への礼賛~
横浜美術館で開催中です。
http://www.ntv.co.jp/cezanne/index.html

一文字違いで「スザンヌ主義」と称して
あのスザンヌが一日館長をするイベントもあったらしい。
「バカじゃなくて画家なんです」と
スザンヌが描いた絵も展示したそうです。
http://www.ntv.co.jp/cezanne/blog/2008/12/post_3.html

セザンヌは印象派の画家たちに大きな影響を与えた画家です。
非常に研究熱心で
いろいろな表現方法にチャレンジしたそうです。

例えば静物画で、瓶と果物の絵だとすると
右側にある瓶は正面から見たように描き
左側にある果物を上から見たように描く。
一枚の絵に多方面からの視点を取り入れる方法です。

12.jpg見る側は変な感じがするのでよく見ようとします。
そこには不安定な要素もありますが
画面の中では実にうまくまとまっているんですね。
とても印象に残ります。


この表現方法は
ピカソやブラックのキュビズムに発展したそうです。

私はキュビズムの絵の良さはいまいちよくわかりません[バッド(下向き矢印)]

日本の画家、岸田劉生や安井曾太郎、佐伯祐三なども大変影響を受けたそうです。

IMG_0005.jpg「りんごとナプキン」
よく見ると
りんごの形がいろいろで
リズミカルで楽しい。
それでいて、りんごやナプキンの質感は素晴らしい。

IMG_0004.jpg「ウルビノ壷のある静物」
強い筆のタッチで
明るい色と暗い色が
効果的に使われて
光と影を感じます。

IMG_0007.jpg「青い衣装のセザンヌ夫人」
セザンヌは、夫人の肖像を20枚くらい残しているそうです。
自画像はもっと多いとか・・
人物画も、いろいろ試していたので
奥さんや自分だったら遠慮なくできるということらしいです。

真面目ないい人なんですかね[揺れるハート]

この夫人の肖像は
背景が真ん中で別れてインパクトがあり
人物は少し左に傾いて緊張感が出ています。
衣装はわざとかすれたような塗り方をして
とても印象的に見えます。

そういう風に見ていると
風景画も画家の試行錯誤や工夫が見えてくるようで
大変興味深くなってきます。

IMG_0001.jpg
「オーヴェールの曲がり道」
カーブのふくらみが少しオーバーになっていて
曲がり道が印象的。


IMG_0003.jpg「曲がった木」
曲がった木は面白く印象的ですが
左の太い木がしっかり支えてます。
本物は、中央の建物が明るくて
全体にもっと陰影がありました。

IMG_0002.jpg「水の反映」
これも実物は水の透明感が出ていて
雰囲気を感じました。
一枚100円で買ったハガキなので
いたしかたありません[たらーっ(汗)]

IMG_0006.jpg「葉を落としたジャス・ド・ブーファンの木々」
ビミョウに左に傾いた木々と右側の遠景が引き合って、絶妙なバランスをとってますよね。
空の色といい、葉を落とした木々の輝きといい
素敵な絵ですね~

セザンヌの絵を
こんなにじっくりと見たのは初めて。
思わずじ~っと見入ってしまいます。
とてもいい経験になりました[ぴかぴか(新しい)]

「田渕 俊夫展」へ行く [美術鑑賞]

先日、彩り会で「田渕俊夫展」の招待券をいただいた。

田渕画伯は日本画の日本美術院理事であり
東京藝術大学の副学長というすごい人らしい。

よくわからないまま
招待券の作品の写真を見て
すごいなぁと思っていた程度でした。

14日、NHKの「新日曜美術館」で
この特集を放送。

それを見てから、がぜん興味が湧いてきました。
我ながら単純です

夕べ‥
招待券を眺めながら

これ、明日見に行ってこようかなぁ‥
日本橋三越かぁ‥
遠いしね。どうしようかな‥

本気で悩んで
ぶつぶつ独り言を言ってたら、夫から

横浜美術館で「セザンヌ展」やってるから
三越に行って、そのあと横浜にいかへん?
オレも小銭入れ買いたいし。

と提案があった。

実は、夫は暮れの飲み会で
小銭入れをどこかに落としてきたのでした。
その小銭入れは
横浜の、とあるお店で買ったもので
もうすでに同じものを2回買っています。

まぁいいや
車で行けばラクだし
セザンヌ展も見れるし

という訳で、今朝出発。

じゃ、三越だから銀座へGO[exclamation]
よっしゃ[手(グー)]

駐車場あるかな~
あるやろ~

行き当たりばったりはいつものこと。
隣の銀座松屋の駐車場に入れて
お昼を松屋で食べることにして
いざ三越へ‥

あれ?
何かへん。

はっ! もしかして

銀座じゃないじゃん
日本橋じゃん
三越本店だよ~

すっかり勘違いしていた訳です。
夫も、私が「銀座へ」と
きっぱり言ったものだから
疑うことをしなかった。

え~~
お父さんにも招待券見せたでしょう?
「日本橋」って書いてあるのに
何で気付かなかったの?
なんて、訳のわからないこと言って怒ったりしてね。

松屋でお昼を食べてから
あらためて日本橋三越へ。

駐車場探すのが面倒らしく
夫は車で待ってるというので
じゃ、30分で行ってくるから
といって一人で入りました。

デパートでの個展だから
そんなに大それたものではないでしょう
と高をくくっていたら、とんでもない!

作品数は多いし
内容は素晴らしい。

とても30分で見れるようなものではありません。

あ~しまった
自分から30分と言ってしまった。

場所を間違えた手前
遠慮しちゃったんだな~

頑張って急いだけど10分超過。
40分で見て回りました。

若い頃の作品は
色をたくさん使ったものが多いが
2000年頃からは
墨絵が多いそうです。

IMG_0001.jpgIMG_0002.jpg
「雲水」(襖十二面の内八面)
大本山永平寺蔵

静かな月に対して、激しく流れる水、雲が大胆に描かれています。
永平寺の中で見たら、また違った印象に見えるんでしょうね。

keyaki.jpg
「緑溢れる頃」(四曲一隻屏風)

IMG_0003.jpg
「爛漫」(四曲一隻屏風)

「新日曜美術館」でも紹介していた作品。
ケヤキとしだれ桜ですが
生命力に溢れていて、墨絵とも思えない、まるで色が見えるような感じがします。
実に細かく描いていますが、構図は大胆で、見る者の心に迫ってきます。

IMG.jpg
「大地悠久 雲海富士」
富士山はほとんどシルエットのようで
雲海の広さ、果てしなさが天国への道のようにも見えたりして[たらーっ(汗)]

素晴らしかったです。
もっとゆっくり見たかった[バッド(下向き矢印)]

六本木散策 [美術鑑賞]

娘とライブに行くと翌日は美術館
というのが、最近のお決まりコース。
今回も例にもれず美術館へ・・

私としては、上野に行って
国立西洋美術館で開催中の
「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」展を観たかったのですが
今回は娘の提案に押されました。

六本木ヒルズの森美術館
「アネット・メサジェ 聖と俗の使者たち」

アネット・メサジェ
「フランスの現代美術界を代表する、鮮烈な女性アーティスト」だそうです。

現代アートはちょっとわかんないな~[たらーっ(汗)]
と思いつつ行ったのですが・・

観ているうちに引き込まれ
若干背筋が寒くなりましたが(恐)
とても感銘を受けました。

top_pic01.jpg
「残り物 家族Ⅱ」
誰でも子供の頃に持っていたぬいぐるみ。
家族のように可愛がられ、大事にされたものも
時が経つにつれて忘れ去られ、捨て去られる。

展示は、ぬぐるみの中綿が全部とられて皮だけが吊るされ
周りには、切り取った部分部分が壁にとめてあります。

ちょっと恐いです[ふらふら]

興味があったら見てください。
http://www.mori.art.museum/contents/annette/index.html


時間があったので
足を伸ばして国立新美術館へ。

「巨匠ピカソ 愛と創造の奇跡」
2008101815270000.jpg

ピカソのキュビズム時代の作品が多かった。

ただ、「アネット・メサジェ」の方で
気力体力を使い果たしてしまい
ピカソの方は、観には行ったものの
もう、へろへろ[バッド(下向き矢印)]

流して観て、早々に出てしまいました。

ピカソ展_0001.jpg「ドラ・マールの肖像」
パンフレットに使われていた作品です。
色使いがいいのと、生き生きとした感じがして好き。


ピカソ展_0002.jpg「トラックの玩具で遊ぶ子供」
夢中で遊んでいる子供の様子が微笑ましい。



美術館は、1日に1箇所にした方がいい。
せっかく行ったのにもったいなかった[あせあせ(飛び散る汗)]

六本木に着いた時から
ヒルズの前あたりがざわついていて
なんだろう?
と思っていた。

国立新美術館から
ブラブラ歩いてヒルズに戻ったら

道路にレッドじゃなくてグリーンカーペットが敷かれていて
(今年はエコにちなんでグリーンだそうです)
「東京国際映画祭」のオープニングが始まっていました。

2008101816520000.jpg
すごい人だかり。

ミーハー気分がモリモリ湧いてきて
人と人の隙間から一生懸命覗いたところ
次から次へと俳優さんたちが・・

2008101816490001.jpg 2008101816490000.jpg

遠目でしたが
「ホームレス中学生」の小池鉄平や麒麟の田村くん、西野くん
「ブタがいた教室」の妻夫木聡もグリーンカーペットの上を歩いて行きました。
桃井かおりや長澤まさみもきれいでした~[ぴかぴか(新しい)]

思いがけず、大イベントに出くわしてラッキ~[るんるん]でした。

締めは鑑賞系②フェルメール [美術鑑賞]

お盆休み、締めは鑑賞系その②。

一週間前の話になってしまったけど・・
東京都美術館『フェルメール展』を鑑賞。

パンフ.jpg

ヨハネス・フェルメールはオランダ生まれの画家で
その生涯は短く、43才で亡くなっています(1632-1675)。
そのため、残された作品は三十数点しかないそうです。

「光の天才画家」と言われているように
どの作品も、光と影が巧みに表現され
とてもドラマティック。
まるで額の向こう側から語りかけてくるようです。

「ディアナとニンフたち」(1655~1656年頃)
diana-ninhu.jpg

「マルタとマリアの家のキリスト」(1655年頃)
maruta.jpg

2点とも23歳頃の作品。
人物がリアリティあふれる宗教画ですね。

「小路」(1658~1660年頃)
komiti.jpg

風景画は特に少なく2点しかないそうです。
これは、その2点のうちの一つ。

「ワイングラスを持つ娘」(1659~1660年頃)
waingras.jpg

全体に共通して言えますが
洋服の布地の表現がとても素晴らしい。

「リュートを調弦する女」(1663~1665年頃)
ryu-to.jpg

ギターのような楽器はリュートというそうです。

「ヴァージナルの前に座る若い女」(1670年頃)
varjnaru.jpg

個人所蔵。小さい絵です。
作者不明でしたが、
最近になってフェルメールの作品だと証明されたそうです。

最初のパンフレットの絵は
「手紙を書く婦人と召使い」(1670年頃)

当時、手紙を書くということが流行したそうです。
今のメールみたいなもの?
誰宛に書いてるんだろう・・想像されられますね(^^)

今回の展示会は、フェルメールの7作品と
オランダ絵画の黄金期の巨匠たちの作品が展示されています。

久々の見ごたえある絵画展でした[ぴかぴか(新しい)]

12月14日までなので
もう一度くらい行ってみたいなぁ・・

モディリアーニ展 [美術鑑賞]

国立新美術館で開催中のモディリアーニ展。
「モジリアーニ」かなと思ってたけど
「モディリアーニ」と表記されていたので、こっちにします。

あの特徴的な人物画。
アーモンド形の目、長い首、なで肩、頭を傾げたポーズ。
すぐに思い浮かべられますね(^^)

モディリアーニは、本当は彫刻家になりたかったそうです。

小さいころから体が弱く
体力的な問題で彫刻家をあきらめて、画家になった。
しかも、35歳で短い一生を終えています。

14歳年下の妻ジャンヌとの間に子供が一人生まれるが
35歳でモディアーニが亡くなったとき
二人目を妊娠していたジャンヌは後追い自殺を図る。
ドラマチックな人生です。

映画が公開されるそうで
ここに年表があって、詳しく書かれています。
    ↓
http://www.albatros-film.com/movie/modi-movie/history.html

作品は全て人物画。
同じようなポーズで描かれているにもかかわらず
その人物像までも想像できるような表情があります.

回顧展なので作品はたくさんありましたが
好きな作品のハガキを買ってきたので
UPしてみます。

modi-1-1.jpg
「大きな帽子をかぶったジャンヌ・エビュテルヌ」
帽子のつばのラインと
あごに添えた手が何ともいいですね(^^)

modi-1-2.jpg
「肩をあらわにしたジャンヌ・エビュテルヌ」
ボリュームのある栗色の髪と
瞳が描かれていて、生身のジャンヌの魅力を感じる絵です。

modi-1-3.jpg

「コンスタン・ルプートル」


modi-1-4.jpg

「ピエール=エドゥアール・バラノフスキ」


modi-1-5.jpg

「黒いドレスの女」


印刷だとわかりにくいけど
実物はもっともっと表情豊かで
単純化しているフォルムなのに
まるで語りかけてきそうなリアルささえも感じる
不思議な絵でした。

今まではあまり興味のない画家でしたが
とても好きになりました。

そうそう、
本人の写真があったけど
俳優ばりのイケメンでしたよ(^^)







河野通勢回顧展 [美術鑑賞]

群馬県立近代美術館に行こうと思っていたけど
今朝、夫からの提案が。
「館林にとんかつ食べに行かへん?おごったるわ」

[ひらめき]

「おごったるわ」
の一言で、行き先が変わった。

「じゃぁ、足利市立美術館に行こう!」

こちらの美術館もK先生に勧められた所。
今『河野 通勢(こうの みちせい)回顧展』をやってるらしい。

私はその画家のことは知らなかったけど
何やらすごい人らしかった。

河野 通勢(こうの みちせい) 1895年生(~1950)
私が生まれる前の人だ。
大正の鬼才と呼ばれ、大正期を代表する画家だそうです。

二十歳ですでに才能が開花。
岸田劉生(きしだ りゅうせい)に作品を見せに行ったところ
(岸田劉生=美術の教科書に載っていた『麗子像』を描いた人)
才能を見抜いて一目置かれたそうです。

お父さんも洋画家で
また、熱心なハリストス正教徒であったため
通勢は9歳で洗礼を受けている。
そのため、作品は宗教画も多い。

mtisei2.jpg素描もたくさん展示してあり、力強いデッサン、細かい描写に圧倒されました。


mtisei.jpgレオナルド・ダ・ビンチやレンブラントなどを模写して練習したそうです。この自画像、レンブラントの自画像と雰囲気が似てますね。


パンフレットの写真にはないが
青年期まで長野で過ごし
その頃描いた長野の原風景が素晴らしかった。

山や河柳の大木がよく描かれていたり
風景の中に生活する人々が描かれていたり・・
ミレーの影響も大きかったようです。

日本の洋画家
まだまだ知らないすごい人がいるんだなぁ~
と深い感銘を受けた一日でした[ぴかぴか(新しい)]

あ、

とんかつも美味しかったですよ。

館林市にある「福よし」というお店。
平日はランチサービスでロースカツ定食が800円。
土・日はランチサービスがなくて1280円だったかな?
地元産の茹でアスパラも美味でした[猫]










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